「保護する責任」(R2P)概念およびR2P概念をめぐる議論は、「介入と国家主権に関する国際委員会」(International Commission on Intervention and State Sovereignty: CISS)が2001年に提出した『保護する責任』報告書(以下)に端を発します。
International Commission on Intervention and State Sovereignty (ICISS),
“The Responsibility to Protect” (Report of the International Commission on Intervention and State Sovereignty, December 2001)
以下の試訳は、R2Pネットワークのメンバーである牧秀崇氏が、ICISS共同議長ギャレス・エバンスの許可を得て注)、上記報告書を全訳したものです。本試訳は、牧氏が多大な時間を費やし、独自に作成されたものであり、R2Pネットワークの見解を代表するものではありません。しかし、R2Pをめぐる議論や理解の大きな助けになると考え、牧氏の許可の下、ここに掲載させていただきます。是非、ご覧ください。
注)2015年6 月15日、ラメッシュ・タクール氏を通して、ギャレス・エバンズ氏から日本語への翻訳許可及び翻訳文の公開許可を取得した。

なお、ICISSによる『保護する責任』報告書の「概要(Synopsis)」(pp. xi-xiii)は、R2Pネットワークの共同研究の成果である『資料で読み解く「保護する責任」』(大阪大学出版会、2017年、18-20頁)でも、翻訳をしています(上記の試訳とは訳文および翻訳者が異なります)。『資料で読み解く「保護する責任」』も、あわせてご覧ください。
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